蔵造りの商家などが軒を連ねる江戸情緒の残る町並み、舟めぐりの舟が行き交う小野川、川沿いに青々と揺れる柳の木々。
「北総の小江戸」「水郷の町」などと呼ばれる佐原の町は、CMやドラマにもしばしば登場するいま人気のエリアです。
サッカーの鹿島戦を観に行くついでに佐原観光を企んだ私たち夫婦ですが、旅に3歳の娘が喜ぶような要素も付け加えたいと考えた結果「近頃、ひそかに流行っているらしいドミトリーに泊まってみよう!」と思いたちました。
ほかの宿泊客や宿のスタッフさんとの交流、キッチンやダイニングスペースを共有するという体験は、娘にとってとても思い出深いものになったようです^^
佐原のおすすめ観光スポット&グルメ!
小江戸と呼ばれる町はいくつかありますが、佐原の魅力は「江戸情緒を感じる町並みが残っており、かつ水郷の町である」という点にあるのではないかと思います。
町の中を流れる大きすぎず小さすぎない川がレトロな町並みとしっくり溶け合って、何とも言えない風情を感じさせてくれますよー。
小江戸・佐原へのアクセス
佐原は千葉県香取市に位置しています。
電車で行く場合は、東京駅からJR総武本線快速で成田駅まで約70分、そこからJR成田線で約30分で佐原駅です。
都心からの車でのアクセスも良好ですが、自分の運転ではちょっと…という方は京成バス・千葉交通の高速バスで東京駅から佐原駅まで約1時間半ほどで行くことができます。
佐原駅から小江戸な町並みまでは徒歩で行けます(佐原駅から伊能忠敬旧宅まで10~15分ほど)ので、東京からでしたら日帰り旅行でもOKな感じです。
佐原のおすすめ観光スポット
町並みを眺めながら歩くだけでも楽しいのですが、やはり舟には乗っておきたいところ!
舟から見上げる小江戸は、また格別な風情がありますよー。
●小江戸さわら 舟めぐり
伊能忠敬旧宅前が乗船場所となっていて、小野川を30分かけて往復します。
乗船料は大人1,300円、小学生700円です。
運行開始時間は10:00からですが、終了時間は季節によって変わります。
舟にはござだか畳だかが敷いてあり、靴を脱いであがる方式です。
ライフジャケットの装着が必須で、子どもサイズのものも置いてあります。
●国宝が見られる伊能忠敬記念館
日本全土を測量して地図をつくった伊能忠敬の記念館や旧宅も観光スポットです。
娘がおとなしく見てくれない予感しかしなかったので行きませんでしたが、記念館では測量器具など国宝に指定された貴重な資料の数々が見られます。
●小野川にかかる橋
町中を流れる小野川にはいくつもの橋がかかっています。
欄干にある鯉の像をなでると幸運が得られるという言い伝えのある開運橋、30分ごとに落水してジャージャー音を立てる「樋橋(通称:じゃあじゃあ橋)」など、それぞれに風情があって素敵ですよー。
●佐原の大祭
観光スポットではなくイベントですが、佐原観光の目玉と言えばコレ!
夏に行なわれる「八坂神社祇園祭」と秋に行なわれる「諏訪神社秋祭り」の総称で、関東三大山車祭りの1つです。
神話や歴史上の人物をモチーフにつくられた何メートルもある大人形が飾られた山車が曳き回されます。山車は24台あって、夏祭りは10台、秋祭りは14台の山車が出るそうです。
たまたまお祭り期間近くに行ったので、町のあちらこちらで山車の準備をしていて壮観でした!
●水郷佐原あやめパーク
佐原駅からタクシーで20分ほどのところにある雄大な公園です。
園内はミニ水郷となっており、小舟に乗って水路をめぐることもできます。
ハス回廊や子ども用の遊具がある森のあそび場などもありますが、いちばんのウリは見ごろになると約400品種150万本のハナショウブが咲き誇るハナショウブ田です。
5月下旬から6月下旬までの水郷佐原あやめ祭り時は、大勢の観光客でにぎわいます。
開園時間・入園料は時期によって変わりますので、公式のホームページをチェックしてみてください。入園割引券のダウンロードもできますよ^^
ちなみに、入園料は12・1・2・3月は無料で、最高値になるあやめ祭り期間中で大人800円、小中学生400円です。
●香取神宮
全国に約400社ある香取神社の総本社です。
明治以前には「神宮」と称されていたのは伊勢、香取、鹿島の三社のみだったというほど由緒があり、古くから国家守護の神として崇敬されています。
佐原駅からタクシーで10分ほどで行けるパワースポットです。
佐原のおすすめグルメ
小江戸というだけあって趣のあるお店がいっぱいあります。
味はもちろん、雰囲気も楽しんでください~。
●遅歩庵いのう
樋橋から歩いてすぐのところにある、伊能家の子孫が営んでいる喫茶店です。
ドラマのロケで使われた名残で、本来の看板よりかなり目を惹く感じで店名とは異なる看板がかかっていますのでご注意を(笑)。
コーヒーなどももちろんあるのですが、ここは雰囲気的に「抹茶 ぬれ甘納豆付」600円、「田舎しるこ(江戸時代の漆器使用)」650円など和テイストのものがおすすめです。
●うなぎ割烹 山田
300年の伝統がある老舗で、川沿いに広がる町の中心からは少しずれているものの開店前から行列している人気店です。
今回泊まった「HOSTEL Co-EDO」の目の前にお店があったので、「お、朝からなんだ、この行列は!?」と驚いたことでお店の存在を知りました^^;
このお店ではうな重を頼むとうなぎとご飯が別盛りで来ますので、通常イメージするうな重を食べたいときは「じか重」と注文をしましょう。
「じか重 きも吸いつき 上」で4,000円です。
●レストランワーズワース
小江戸エリアの真ん中あたりにある和モダンな空間でイタリアン&洋食が楽しめます。
平日のランチメニューがお得です。
こちらも人気のお店なので、待つの覚悟で行ってみてください。
私たちが行ったときはすんなり店内には入れたのですが、ちょうど一気にオーダーが重なったようでお料理が出てくるまで30分近くかかりました。
でも、パスタもピザも絶品でしたよ^^
格安で泊まれて旅人同士の交流も楽しいドミトリー
江戸情緒を楽しんだあとは、レッツ・ドミトリー体験です!
ドミトリーというのは2段ベッドなどがドンッと設置された他の宿泊客との相部屋を前提としたお部屋のことです。
値段も安く、いろいろな人と交流がはかれるので、外国人旅行者などを中心に今、日本の観光地でもドミトリーが流行りつつあるのだとか。
よし、流行には乗っておこう!
和テイストのゲストハウス・HOSTEL Co-EDO
ということで、NIPPONIA SAWARAがつくった「HOSTEL Co-EDO」というゲストハウスに1泊してきました。元バックパッカーの血が騒ぎます(笑)
入口で靴を脱いで下駄箱にしまい、木のあたたかみを感じる廊下をペタペタ歩いていくと、廊下の両側に並ぶお部屋への扉はなんと障子!
カギはかかりますが、ホステルというよりはどこかのお家に遊びにきたような雰囲気です。
和の建具、和みます~。
ただし、障子ですから音は漏れ漏れです^^;
3歳の娘(幼児らしいキンキン声・マイブームはオリジナルのへんてこな歌を大声で歌うこと)連れでしたので、「これは周囲にご迷惑になる…!!」と青ざめました。
幸いにも、時期的に宿泊客が私たち家族のほかには2組しかいらっしゃらず、1組は夕飯時に意気投合し、1組は夜遅くにチェックインしたためすでに娘は寝ていたので、ご迷惑は最小限に抑えられたかと。
幼児の宿泊OKであることは事前にもちろん確認していたのですが、夜泣きをするお子さんなどはちょっと厳しいかもしれません。
ドミトリーで1室貸切ステイ
さて、ドミトリーとはいっても、さすがに3歳児を相部屋に泊めるわけにはいかないので、私たちは家族3人で1室を貸切って宿泊しました。
ドミトリーは2段ベッドが2つある4人用の相部屋です。
1名3,900円(税込)、佐原の大祭時期でも1名5,000円(税込)と元からお安い上に、1室貸切は3900円×4名分よりさらにちょっぴり安い15,000円(4名まで)となっています。
貸切利用でも、ドミトリーの雰囲気はたっぷり!
娘は初めてみる2段ベッドにテンションMAXで、何度もはしごを登ったり下りたり、上のベッドから手をふったり、全部のベッドの布団にとりあえずもぐってみたりと大はしゃぎ。
ベッドスペースにはそれぞれ照明とコンセントがついているのですが、それが不思議なようで、これまたすべての照明のスイッチをとりあえずカチカチとオンオフしていました。
うん、貸切にしておいて心底よかったです…。
ちなみに、「HOSTEL Co-EDO」にはスタンダードダブルルームなどの個室もあります。
こちらはトイレとシャワールーム付きだそうです。
夜はテラスでBBQ!3歳児、ゲストハウスならではの交流に出会う
我が家はドミトリーに宿泊したので、トイレとシャワーは共有でした。
お部屋のカギは貸切利用したときのみ渡してもらえるようです。
共有スペースはトイレ・シャワールームのほかに、ソファやプロジェクター・スクリーンがあるダイニングルーム、共用のキッチン、BBQもできるテラスなどがあります。
共用スペースの利用時間は23時までだそうです。
「BBQができるんならしようよ!」ということで、宿泊したのは10月でちと寒めでしたが張り切って夕飯はテラスでBBQをしました。
BBQセットがそろっていて、炭は余っているのを使っていいですよと言っていただけ、タワシや食器洗い洗剤もゴミ袋も完備、テラスのすぐ横がキッチンなので下ごしらえなんかも楽々。
こんなにラクなBBQはグランピング以来です。
クセになりそう~。
そして、テラスで隣り合わせた方が私たちと同じサッカーチームのサポ(で、翌日観戦するため佐原に泊まった同志)ということが判明して、一気に意気投合。
娘もなにやら楽し気に一緒にわいわいしていました。
朝は、私と夫の朝寝坊コンビが支度を終えてダイニングルームに行くと、娘がちゃっかり宿のスタッフさんにプロジェクターをつけてもらって子ども番組を見ていました^^;
木をふんだんに使ったゆったり贅沢な空間で、外国人のお兄さんにいただいたらしき(娘の証言なのであやふや)ジュースを飲みながら、大型プロジェクターで子ども番組を見る3歳児。
…なにやらシュールでした(笑)。
すっかり馴染んだ娘は、チェックアウト時には「いってきまーす」と笑顔で旅立ち、「行ってらっしゃい(笑)」と送っていただく始末。
ホテルとはちょっと違う体験を満喫したようです。
まとめ&宿情報
小江戸な佐原もドミトリーなホステルも、3歳児連れでどうなることかと思っていましたが、とても素敵な時間を過ごせました!
小さなお子さん連れでドミトリーに宿泊する場合は、「あまり混雑していない時期」に「家族で貸切利用」で行くと良いと思います。
最後に、私たちが宿泊したホステルの情報を載せておきますので、興味を持たれた方はぜひ!
キッチンが広くて、調理道具や調味料も充実して使い勝手がいいですよ。
「HOSTEL Co-EDO」
住所:千葉県香取市佐原イ474-8
電話番号:0478-79-8773
IN 15:00~23:00、OUT:10:00
駐車場7台あり
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